2010年11月3日 初めてのクリニカルゼミ 谷歯科 in 甲賀
11月3日(祝)午前8時50分、高田先生を乗せた車が甲賀の里、当院に到着する。
午前9時、当医院でのはじめてのクリニカルが、私とスタッフの緊張が最高潮に達した状態で始まった。
一人目の患者は、咬合育成にしては、やや年齢の高い21歳男性で、著明な下顎偏位を伴う下顎前突の患者だった。
高田先生はやはり、まず顎関節を触知される。顎関節診査が診断の基本であることが改めてよくわかる。左側の関節の動きが悪い。顎関節の診査は、症例相談では理解しにくい事案を、実際に目の当たりにすることでかなりイメージすることができた。症例相談で、実際の症状をうまく伝えられていなかったことをおもいしることに。
二人目は、7歳男児、V字状の上顎劣成長を呈し、約3週間前にコアックスワイヤーをセットし、さらにV字がひどくなった患者。セミナー講義で説明されたことが、そのまま起こったような症例で、こういう場合の最初のオーストラリアンワイヤーの形態を解説され、自分なりに考えたつもりのワイヤーを修正していただく。
午前中はさらに5人の患者さんを診て頂いた。お昼は歩いて1分程のお店で、お手伝い頂いた先生方とともに、少しばかりの休息を取って頂き、慌ただしく午後の診察へ。
午後一番は、5月に高森歯科で、歯牙腫摘出をして頂いた患者の術後経過とワイヤーを診てもらう。私自身、歯牙腫は右上3の萌出を抑制していたが、半年でかなり下りてきて、術後の経過は良好と考えており、45についてはあまり気にしていなかった。が、高田先生の診かたは繊細だ。抑制されていた3の影響を受けている可能性のある歯牙の根への影響や、歯肉の白色部をみて、歯牙腫の新たな発生の可能性を指摘される。
午後もMFT、ワイヤー、レジンキャップと、3日目のクリニカルでお疲れのところ、午後4時半まで診て頂いた。
最後に、今回、クリニカルのお話を頂いた時、本当にうちでできるのか、非常に不安でした。それを実行できたのは、遠路はるばる辺境の地へ来て頂いた高田先生をはじめ、準備にあたりアドバイスを頂き、当日お手伝いいただいた先生方のおかげです。本当にありがとうございました。